北海道の片田舎で

仕事の関係で北海道の片田舎に住む事になった内地の人です。こちらでの生活も10年を超え、中古住宅+リノベ工事により、我が家も手に入れました。

断熱材の追加と再びトラブル?

後述しますが、今日の昼休みに工務店さんに確認することがあり、工事現場にお邪魔することになりました。行ってみると、既に一階のキッチンスペースについては床工事がかなり進行しており、その場で工務店さんから『床下に追加の断熱材を入れました』との説明を受けました。なんでもこの当時建てられた建物の多くは、床下にグラスウールを10 cm入れる工法が標準だったそうですが、現在は更に5 cm追加する事が多いそうで、床の高さを全体的に揃える際にどうせ床材を全て一度剥がして、床の枠組みも弄るのであれば…ということで、追加で5 cm分入れることになったようです。


解体当初は写真の左側のように10 cmの黄色いグラスウールが入っており、その上に少し浮くような感じで床材が組まれていました。しかし今回のリノベーション工事で、この浮いている部分内部にもグラスウールを入れることになり、最終的に現在の住宅とあまり変わらない断熱材15 cmを確保(追加分は赤いグラスウールの部分です)。


また以前問い合わせのあった、玄関ドアの件も解決、さらに床材の色の最終決定や建具関係の色についても解決…までは良かったのですが、実は昨日のメールでの連絡でとんでもない事が判明しており、今回の急な打ち合わせは、それに対してのものでした。まぁ、リノベーション工事では、色々な問題が発生する事は当たり前なのですが、今回の問題は少し毛色が違っておりまして…。それは導入するパネルヒーターに関するものでした。


パネルヒーターについては、何度かこのブログでも書きましたように、当初の予定からパネルを二枚追加する形で最終決定をしていました。また工務店さんも、この部分については専門の業者に任せていた筈なのですが、ここで大きな落とし穴が。私も工務店さんも、最初に業者が選定した器具に、新たに追加のパネルを入れる…と考えていました。


といいますのは、業者が最初に提示した選定書にて行っていた最大負荷計算は熱損失係数(一般的にはQ値と呼ばれているものです)を1.6で計算していました。この値は現在の省エネ基準(平成11年基準)には該当しますので、新築の場合であればこれで問題ありません。しかし今回の私の住宅はかなり古い中古住宅。この建物が建設された当時に有効だったのは、旧省エネ基準ですから、北海道の場合はQ = 2.8です。流石に今回のリノベーション工事で、窓サッシや玄関ドアは現在の物に切り替えていますし、床にも追加の断熱材は入りましたが、それでも平成4年改定の基準であるQ = 1.8にも届かないだろうな…と考えていました。ですから、最初に業者が選定してきたQ = 1.6の想定に追加パネル二枚が現実的だろう…と考えていたわけです(この時点では、面倒なので自分で負荷計算はしていません)。


ところが…工務店さんが、そろそろ発注を考えて改めて選定書を依頼して、その結果出てきた代物は…パネル10枚を使用して改めてQ = 1.6で計算した選定書(笑)。しかも、最初の見積書の金額に比べて大幅に安くなっている(つまり機器が小型化している)…。先日、その選定書を工務店さんから渡されて、アッとびっくりです。


このような状態でしたから、流石にこの業者に任せたら大変な事になる…と考え、最大負荷の計算は自分でやることに(この種の熱計算は、計算しやすいように単位合わせが既にされているため、実は慣れてしまえば簡単)。とりあえず、計算しなくてはいけない数値は、実際の熱損失係数に対応する単位面積辺りの最大負荷の計算です。


今回の想定
Q = 2.0 (安全率 一階部分:20 %、二階部分:10 %)
この想定で、一階部分はQ = 2.4、二階部分はQ = 2.2でも対応可能
外気温度:-16.6 ℃、室内温度:22.0 ℃ (これは最初の選定書で使用されていた値)


ここで、最大負荷計算(つまり、外気-16.6℃、室内22℃で保つために、どの程度の発熱量が必要か?)をするためには、次の式を使います。


必要容量 (W) = 熱損失係数 (W/[m2・K]) × 床面積 (m2) × 室内と外気の温度差 (K)× 安全率


ただし、今回まず求めなくてはいけない値は、単位面積辺りの容量ですから、


単位面積辺りの容量 (W/m2) = 熱損失係数 (W/[m2・K]) × 室内と外気の温度差 (K) × 安全率


でOKです。これを計算していきますと…


1階部分
2.0 (W/[m2・K]) × 38.6 (K) × 1.2 = 約92.7 W/m2


二階部分
2.0 (W/[m2・K])× 38.6 (K) ×1.1 = 約84.9 W/m2


後は、それぞれの場所に設置するパネルの能力値を、ここで計算した単位面積辺りの容量に設置する場所の面積をかけてやれば決めることが出来ます(この際、パネルヒーターの性能は、きちんと補正値を使用する必要があります)。という事で…昨晩計算を終えて、その結果を今日の打ち合わせの際に工務店さんに渡しました。


ここで大笑いな出来事が判明。この件、工務店さんも焦っていたのですが、焦っていた箇所が私と工務店さんと異なっていた訳でして…。工務店さんとしては、見積書と大幅に異なる(大幅に安くなっている)選定書が来た事に焦り、私は選定書に書かれていた機器の能力に焦り…という事が分かり、お互いに大笑いな話となりました。まぁ…業者さんには、もう少ししっかりしてもらいたいね…という事で、今回のトラブルも無事に解決して良かったです。





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工事現場での打ち合わせ(1)

先日から工事が始まっていますが、早速今日の昼頃、工務店さんから一度打ち合わせしたい件があるという連絡があり、工事現場にて工務店さんと電気工事を行う担当者、そして私達夫婦の間で簡単な打ち合わせがありました。


既に昨日の工事で、新たな梁をつけ、除去可能な柱が二本とも抜かれていたため、前回以上に広く感じました。


風呂のあった場所です。今回は風呂場も拡張するため、旧脱衣場の部分の床も全て取り払われており、基礎断熱の部分が見えていました。横のコンクリートの柱のような物は煙突(笑)。これは構造的に撤去不能なため、デッドスペースにはなりますが、このままクローゼットで隠します。


今回の打ち合わせの目的は次のとおりです。


1. 工務店さんとの柱の残し方についての打ち合わせ
2. 電気工事屋さんとのコンセント位置、電源スイッチの位置などの打ち合わせ
3. 玄関ドア(リフォーム用)の種類について具体的な相談


この中で1については、比較的簡単に話が纏まりました。前回の工事現場見学の際にどの柱が残るのかを聞かされていましたし、既にその部分については工事が終わっていた(新しい梁が追加されていた)ため、イメージが非常に持ちやすかったですし、予め家内と相談もしていましたので、『腰壁のような形で下部のみ壁を作製し、上部は空間として残して欲しい』と回答し、これでOK。思っていたよりも一階のスペースを広く感じる事が出来るため、壁として残すよりも広い空間を実感出来る形で残したかったこと、そして下部のみは壁をつける事で、この部分に新たに電源コンセントを確保したかった…というのが理由です。おそらくここにつけるコンセントが、ルーロ(自動掃除機)の基地になるかな…と。


少し時間がかかったのは、2の部分です。とはいえ場所や数で揉めたというよりは(既に、凡その位置や数を示した初期案は出していますし、そこから大きな変更はなかったため)、全ての場所を実際に見ながらの作業であるため、どうしても時間がかかったというのが正解です。


コンセントの位置や高さの件についても、そこに設置予定の家具は既に決まっているため、こちらは具体的な高さなどを、電気工事屋さんのアドバイスを参考にしながら決めるだけでなんとかなりましたし、実際にはクロス張りまでは変更も利くため、今回はあくまでも凡その位置…という事でしたが、おそらくこれで決まるのではないかな…と考えています。


とはいえスイッチの位置については、少し迷った箇所もありました。この辺りは、一般的な位置などについての情報を電気工事屋さんから聞きながら、それを参考にして決定。結果的にではありますが、自分達の生活スタイルに合わせた形で全ての電源、そしてスイッチの配置が決定出来たのではないかな…と思います。


ただ…一点だけ課題も出てきました。それはブレーカーの容量についてです。現在設置されているブレーカーは、元の持ち主さんが設置していた物ですし、昔の家のブレーカーがそのまま使用されているため、単相2線式30Aの物です。このままですと30Aまでしか使用出来ないため、流石に現在の生活スタイルを考えた場合少しキツイな…と思いました(40A程は確保しておきたい)。そのため、ブレーカーを単相3線式30Aに変更する必要がありますし、これに合わせて配電板の変更も必要。この部分は新たに必要な金額となりますが、こればかりは致し方ありません。


最後に玄関ドアの件、これは納期を考えると、そろそろ発注したいとの工務店さんからの希望でした。予算的に、三協アルミのリフォーム玄関ドア『NOVARIS』の中から選んでください、という事でしたから、早速カタログを広げて色とデザインを決定。


壁の色合いを考えて、このタイプの色とデザインで決定です(ランマはつけない方向で)。そして、ここは北海道の片田舎ですから、寒冷地仕様であるK2仕様のドアをつけてもらう事にします。通常、本州の暖かい地域の場合、断熱仕様はK4もしくはK3仕様を使用するのが一般的です。K4の場合、本体のドアの厚みは40 mm、そして枠は非断熱仕様のものが使用されます(窓はLow-Eガラス+網入りガラスの二重の物)。しかし北海道の片田舎の場合に使用するK2仕様は本体が60 mm、そして内部にロックウールのような断熱材が入っていますし、枠についても断熱仕様の構造となっています。値段は高くなるのですが、これは仕方ありません。我が家の場合は、風除室+この玄関ドアですから、おそらく大丈夫ではないかな…と思っています。


結局、全ての打ち合わせに約1時間半かかりましたが、当面決めなくてはいけない項目については解決しました。これからも工事現場が職場に近いため、一週間に一度か二度程は行く予定ですが、どんどん工事が進んで行く姿を見るのは面白そうです。また、今回は初めて軸組工法の建物の骨格や断熱材の位置も見ましたが、昔の家もいろいろと考えて作っているな…と感じました。



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一気に解体作業が進む

昨日からリノベーション工事が開始しましたが、生憎昨日は忙しく工事現場に行く事が出来ませんでした。しかし今日の昼休みは少し時間に余裕があったため、工務店さんへの挨拶も兼ねて、少し現場をお邪魔することに。工務店さんからの話では、最初の作業は不用品の撤去という事でしたから、古いキッチンやユニットバスの撤去が終わっているのかな…と思って現場に行ったところ…。あれ?かなり大きなトラック止まっているな…というのが第一印象。


そして一階居間の大窓が完全に開放されていたため、そこから内部を覗いて驚きました。ぶち抜く予定の壁、そして天井が完全に無くなってる…ついでに床部分も無い…。どうやら一気に解体作業を行ったようです。


想像以上に解体作業が進んでいました。


驚いていますと、そこに工務店さんが登場。どうやら昨日の段階で天井の部分を全て剥がし、梁などの構造が確認出来るようにしていたとのこと。そして懸案だった残す柱の位置についても、ある程度算段がついたとのことです。この件についてですが、新たに設置する壁と柱の位置、また既存の梁の構造から、梁の構造を少し弄る事で、少なくとも除去可能か分からなかった5本の柱の内、2本は抜けそうだとの話を聞くことが出来ました。これは私達夫婦からすると、非常にありがたい話です。


キッチンと居間、そして六畳間を仕切る位置に存在した4本の柱の内、奥の2本は撤去出来るようです。また旧台所横の柱は強度確保のために抜かない方が良さそうだ、とのこと。旧台所横の柱は、新居の間取り的にあまり生活に関係ない位置ですから、この部分については問題ありません。可能であれば抜けたらよいな…と考えていた柱は2本とも抜けることが確認できたため、少しホッとしました。これでダイニングスペースはかなり広く使えそうです。


今回の情報を踏まえて、どのような形で柱を残すのか(壁もつけるのか、下部分だけ壁をつけるのか、それとも柱として残すのか)、ということを決めなくてはいけませんが、大凡の工事後の姿が想像出来るようになりました。これらの構造的な話や、電気工事の話について(コンセントの位置決めなど)、日曜日に改めて相談の時間を作りたいとの旨が工務店さんからありましたので、明後日これらの事が決定することになりそうです。



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