下呂温泉・天皇陛下のお宿『湯之島館』
今日は岐阜県の下呂温泉に来ました。下呂温泉に宿泊するのは、本当に久しぶり。私の中にあった下呂温泉の記憶(もう20年以上前の記憶ですが…)とはだいぶ変わっていました。
とはいえ、全体的な雰囲気は昔と一緒。
下呂温泉のマンホール(笑)。結構地方毎に特徴があって、ご当地マンホールは面白いです。
そして飛騨街道
さて、今日の下呂温泉での宿泊は、下呂温泉の温泉街から少し離れた山の上にある『湯之島館』。ここは、昭和33年に昭和天皇・皇太后両陛下が宿泊し、更に昭和51年には、今上天皇・皇后両陛下が皇太子時代に宿泊した由緒ある旅館。
本館は非常に歴史のある建物。更には洋館もあり、ここにはダンスホールまである昭和浪漫あふれる旅館です。またこの旅館だけで、下呂温泉の3割程の温泉水を使用出来る権利を持っているようで、温泉も非常に贅沢でして…非常に楽しみにしていました。
実際宿泊してみますと、新館も含めて非常に広い旅館。しかも内部は結構複雑になっており、迷路のような部分も(笑)。これはこれで楽しかったです。また料理も非常に評判が良く、これも楽しみにしていた部分。
これが本日の夕食。まずは八寸として、ワラビの田舎煮、菜の花のお浸し、大鱒の昆布〆の葉山葵添え、白魚黄身煮、里芋の蕗味噌田楽。個人的には、蕗味噌のほろ苦さが非常に良かったです。
続いて、御造りの寒八と鮪。そして吸い物の中身は、蛤、人参、木の芽。この二品も美味しかったのですが、これは至って普通。
進肴は、この地域の名物でもある朴葉焼き寿司。朴葉の焼き味噌も美味しいのですが、朴葉寿司も美味しいですし、焼き寿司も非常に美味しかったです。
朴葉に包まれた寿司の中身は、飛騨牛の揚げ物、蓮根の紫蘇漬け、蕗の白煮。
そしてやっぱり、これは外せません。名物の飛騨牛の鉄板焼き。これだけサシが入っていますと、三キレで十分。これ以上は、正直結構きついので、丁度良い量で助かりました。これも非常に美味しかったです。
更に、焼き物として尼子の塩焼きと、若桃のワイン煮が出ました。尼子の塩焼きも定番料理ですが、美味しかったです。
最後に蓋物。今回の椀物は、ヨモギの真薯とサワラの塩麹漬けの銀餡掛け。ヨモギの真薯は初めて食べたのですが、非常に香が良く銀餡とも合って、美味しかったです。
あとは御飯物とデザート。今回のデザートは黒蜜のゼリー。冷たくてプルンとした黒蜜のゼリーは良かったです。
この辺りに来て、全くお酒を飲まない…という事はありえません。有名なお酒が多いですから、色々と楽しみたくなり、飲み比べが出来るようなセットを注文しました。まずは大吟醸の吟。これは大吟醸としては少し珍しい、非常にすっきりした甘目のお酒でした。そして純米吟醸の伝匠。これはこの三つの中で、一番日本酒らしい!という感じのお酒でした。そして本醸造の天涼。実は、同じ読み方で「天領」というこの辺りの日本酒があり、こちらは飲んだ事があるのですが、天涼の方は初めて。これは淡麗辛口な日本酒でした。個人的には、吟が一番好きなのですが、飲兵衛ですと伝匠が好きなのではないかな…と思います。
今回は、久しぶりの楽しい下呂温泉での滞在となりました。明日は高山に移動です。