北海道の片田舎で

仕事の関係で北海道の片田舎に住む事になった内地の人です。こちらでの生活も10年を超え、中古住宅+リノベ工事により、我が家も手に入れました。

さんご草とお師匠様

これまでお世話になってきたお師匠さんが、今年度で退官するため、この機会に北海道の片田舎にお呼びしました。現在も要職に就いている為、退官前は厳しいかな…とも思ったのですが、流石に退官直前となると多少の時間的余裕はあるようで、こちらに来てもらえる事に。適当に職場内で講演をしてもらい、まずはお師匠さんの仕事は終了。…で、問題はここから。といいますか、私にとっての仕事はここからです。


それは、お師匠さんを何処に連れて行くのか?という仕事です。私にはもう一人お師匠さんが居まして、そちらのお師匠さんは要望をはっきり言ってくれますので(残念ながら、そのお師匠さんの辞書の『遠慮』という項目は墨塗りされていますが…)、非常に楽です。しかしこちらのお師匠さんは、迷える弟子に何も要望を言ってくれません。しかし態度は雄弁に語っています。『察しろ』と。


お師匠さんが気に入りそうで、この時期の北海道の片田舎ならではのもの…、更にお師匠さん一人で行くのは難しい場所となると、非常に選択肢が限られてきます。9月の下旬ですから、原生花園のような場所では少し寂しいですし、北海道の特色となると自然しかありません。少し考えたところ『さんご草』がこの時期だ!という事に気付きました。さんご草は、アッケシソウが正式名称だったと思いますが、寒帯地域の塩分のある湿地帯に生育する、この時期真っ赤になる植物です(欧州では食用としても使われていたような…)。見た目は、湿地帯に真っ赤な絨毯があるように見えますので、見栄えも良いですし丁度良いな…と考えました。


しかし問題は移動距離。さんご草の群生地がある『能取湖』までは結構距離があります。当然私の車で移動する事になりますが、お師匠さんを乗せて私は運転。他に同乗者はなし。…う~ん、なのですが、最近二人でゆっくり話す機会もなかったですから、それもアリだな…と思い、お師匠さんを乗せて、まずは能取湖まで長距離運転です。移動中は、聞かなかった方が幸せだったのではないか?というような、昨今の私達の仕事を取り巻く環境の話も聞く事が出来たため、半分仕事モードでした。


そして無事にオホーツク海沿岸の能取湖に到着。北海道の片田舎の観光地とはいえ、オンシーズンですから『数グループ』の観光客と、後述する理由からバズーカー砲のようなカメラを構えたカメラマン達が居ました。まずは目的のさんご草ですが、私の目論見どおり丁度時期だったため非常に綺麗でして、お師匠さんも大満足の様子。


こんな感じで地面が赤く見える非常に綺麗な植物です。


昭和の時代に、現在の天皇皇后両陛下もお立ち寄りになられたようです。


しばらくさんご草を見学していますと、バズーカー砲を構えたカメラマン達の視線が一点に注がれている事に気付きました。


「何か見えるのですか?」


「丁度、オジロワシが来ていましてね。少し見てみます?」


近くに居たカメラマンに声をかけますと、そのような答えが返ってきました。折角なのでカメラのファインダーをお師匠さんと一緒に覗かせてもらいますと、たしかにオジロワシが見えます。この辺りでもなかなかお目にかかれない大物ですから、非常にラッキーでした。お師匠さん曰く。


「しまった…カメラ持ってくれば良かった…。」


お師匠さん、明日はこちらで観光する予定だったようですが、今日は仕事モードだったためカメラはホテルに置いてきたとの事。お師匠さんもカメラが趣味のため(以前は自宅に暗室まで持っていたようで…)、バズーカー砲のようなカメラを持って北海道に来ていたようですから、非常に悔しがっていました。こればかりはね…。


点線部分の辺りにオジロワシが居るのですが、携帯電話のカメラではお察しです。


という事で、少し悔しい想いはしたようですが、それでも非常に楽しんでくれたようで良かったです。宿泊しているホテルに送った際にお師匠さん曰く。


「○○さん、今回はありがとう。私一人だったら行けなかった場所に行けたから、とても楽しめました。今度は…再来週の浜松で会う事になりますが、また色々話をしたいものですね。」


どうやら、お師匠さん一人では行けない場所に連れて行く…という私の計画は成功したようです。それにしても…考えてみれば、再来週に再び仕事で会うわけでして…、この仕事をしていますと、お師匠さんが退官するまで一緒に仕事をするという事を改めて実感しました。…なのですが、もう一人のお師匠さんと以前話していた際に恐ろしい事を言われた事を思い出しました。


「お前…俺が退官したら、退官後の面倒な仕事は全部お前に押し付けるから、俺が退官した後もよろしく頼むぞ!」


どうやら私を含めた弟子達(同じような立場の弟子達が様々な場所に何人か居ます)は、お師匠さん達が退官した後も扱使われる事が確定しているようです。一応弟子の私でも、今の組織では上司が居ない立場に居る筈なのですが、中央に居るお師匠さん達にとっては、いつまで経っても便利な弟子達…という事なのかもしれません(笑)。



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