北海道の片田舎で

仕事の関係で北海道の片田舎に住む事になった内地の人です。こちらでの生活も10年を超え、中古住宅+リノベ工事により、我が家も手に入れました。

ハニカムシェードによる断熱効果を測定

北海道の片田舎に存在する我が家は、6月下旬にリノベーション工事が終了し、その時から私達夫婦は現在の場所に住んでいます。ここ北海道の片田舎は、厳冬期はマイナス20度を下回る日もあるため、夏に対する工夫というよりは、冬をいかに快適に過ごすのか?という部分を考えて、中古住宅のリノベーション工事をしました。


その結果、暖房設備はガス給湯型のパネルヒーターを導入する事にしたため、部屋の間取りの制限がなくなり(家全体を暖める前提のシステムです)、一階部分は全てぶちぬきの非常に広いスペースとなっています。またパネルヒーターの配置としては、全ての開口部(窓)の下に設置するという、理想的な設置をする事が出来ました。…なのですが、一箇所だけ窓直下にパネルヒーターを設置出来なかった箇所がありました。


それは、玄関横の小窓の部分です。パネルヒーターを使用しますので、玄関部分には容積に応じたパネルヒーターを設置しているのですが、性能的にかなり大型パネルの設置が必要。そしてその小窓の下は、トイレのドアと一部被ってしまうため、スペース的に余裕がない…という悪条件が重なり、この窓だけは下にパネルヒーターを設置する事が出来なかった訳です。


この窓です。


そのためこの窓サッシについては、今回のリノベーション工事に合わせて、中古住宅で使用されていた窓サッシごと、現在の住宅の断熱基準に合う窓サッシ(三協アルミのスマージュ)に変更しました。そしてカーテンによって、断熱機能を追加するしかない…と考えた訳です。私が現在居住中の家の窓で使用しているカーテンの多くは、タチカワのダブルシェードですが、流石にこの部分も、他と同じダブルシェードでは少し拙いかな…と考えていたため、実はこの部分はこれまで、何もしていなかった訳です。


とはいえ、いつまでもそのまま…という訳には行きませんので、簡易的に設置できて、ある程度の断熱機能が付与出来るものを考えた結果、この部分だけはハニカムシェードを使用するか…という結論になりました。ただ同じハニカムシェードでも、ダブルハニカムまで使用すると結露の問題が…となり、最終的な結論として、通常のハニカムシェードを使用する事になりました。ハニカムシェードは、その名前のとおりハニカム構造のシェードのため、ハニカム内部に空気層が出来る事から(空気の熱伝導率は室温付近で0.026 W/m・Kと非常に良好な断熱性能を持っています)、これにより断熱効果を期待する事が出来ます。まぁ、完全に密封した空気ではないため、対流が起こってしまえば、熱伝導率は一気に上がってしまいますが、直径15 mm程度のハニカムであれば、それ程大きな対流を考えなくても良いかな…とは考えています。


一般的な壁に入れる断熱材として知られるグラスウールの熱伝導率が0.037 W/m・K程度ですから、空気層が15 mmあるという事は、理想的(対流現象を完全に無視すると)にはグラスウールが約20 mm程入るようなものでしょうかね…。まぁ、無いよりはあった方が良いという感じです。


通常の高さまで降ろしますと、こんな感じになります。実際はもう少し下まで降ろすことが可能です。


ハニカムは…大体15 mm程度のシングルハニカムです。


さて…この時期の北海道の片田舎は、本州とは大幅に事情は異なり、夜になりますと15℃程度まで気温は下がり、肌寒さを感じます。ということで早速、このハニカムシェードがどの程度効果的なのか…実際にサーモグラフィを使用して実験してみました。


まずは前提条件の測定です。室内温度:約22 ℃、屋外温度:約15 ℃くらいですかね…。結構寒いわ…。


そして窓のみを閉めて、5分程経過後の窓部分の温度…大体19~20 ℃程度といったところでしょうか。流石に最近の窓サッシですから、窓単独でもそれなりの断熱性能ありますね(壁と比べたら、勿論駄目ですが)。


更にハニカムシェードを下げて5分後のサーモグラフィの結果がこちら。窓の部分の温度分布は、かなり壁部分に近いですから、この内外気温差ですと、あまり効果的な測定が出来なさそうです。とはいえ、ハニカム部分の断熱性能については効果を確認する事が出来たため満足。


しかし問題点も一箇所発見。ハニカムシェードの下の部分から、冷気漏れてない?という事です。冷えた空気は下に下がりやすく、冬のような厳しい内外気温差の場合、これがコールドドラフトとなって、床付近に冷気が走るわけですね…。ということで、今回のハニカムシェードは少し長めの物を購入してきましたので、これを目一杯下に下げて再び測定。他の部分の窓でしたら、下にパネルヒーターがあるため、この現象は問題ないのですが、この窓だけはね…。


目一杯下げると、先程のような下からの露骨な冷気の漏れは確認出来ません。


おそらく冬はこの形で対応すると良さそうですね。今回はそれ程外気との気温差が無い状態での測定になりましたが、初冬期か厳冬期に同じように測定すると、もう少し効果が見えるのかもしれません。とはいえ、それなりに断熱性能が付与出来る事が確認できたため、まずは満足。これでようやく、全ての窓の部分にカーテン的な物をつけることが出来ました。少しだけ、冬が楽しみです。



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